2. 対象と方法

(1) 研究対象

ユダヤ人ホロコーストに関連するものが日本国内にも散見されるが、とりわけ兵庫県内には集中的に見られる。兵庫県西宮市甲陽園にあるアンネのバラの教会、神戸市中央区北野に確認された命のビザの壁、兵庫県淡路市多賀に建立された樋口季一郎の銅像、そして兵庫県外ではあるが東京都武蔵野市の日本人間学会 ( ヴィクトール・フランクルの支援の下で設立された)を中心に、関連する国内海外の施設団体を紹介する。これらを通して、「アンネの日記」、フランクルの「夜と霧」、樋口季一郎回想録、杉原千畝の手記を手始め、関連する膨大な資料を参照した。

(2) 研究方法

方法論として、フィールドワークが中心となる。アンネのバラの教会や命のビザの壁の掲示、樋口季一郎銅像の碑文を手がかりとして、当時のユダヤ人ホロコーストおよびユダヤ人難民の状況を推定した。またアンネ・フランクやヴィクトール・フランクルの一次資料や関連する文献を分析した。さらにネットでの情報検索によって補足を行った。

 

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