研究会概要

社会 研究テーマ 「球面定在波モデルによる自然科学の再構築」
発表者 戸上 良弘(日本人間学会研究員)
帝塚山学院大学 人間科学部情報メディア学科 教授
【概要】
陽性と陰性、粒子性と波動性。存在におけるこれら基本的性質を有する複素点電荷の存在を仮定すると、球面定在波モデルが導かれる。球面定在波とは、中心が存在する波動であり、
中心と周辺との間で共振する球対称の定在波である。電圧と電流に相当する複素振幅を有するため、同じく複素振幅を有する量子論との相性が良い。球面定在波を電子のモデルとして適用すると、電子の性質を表す各種パラメータと計算値が一致する。

二十世紀に生まれた量子論と相対論。それぞれミクロとマクロの世界を表す代表的理論であるが、両者を矛盾なく結びつける理論は知られていない。マクスウェル方程式に代表される電磁気学は、もともと相対論を満たしているため、電磁気学を基にしている球面定在波モデルも相対論を満たしている。また、電荷と電気力線は一対一に対応するので、振動する電気力線を“弦”と捉えれば、超弦(超ひも)理論との対応が見えてくる。球面定在波モデルは、従来相容れなかった理論を橋渡しすることが可能であるため、自然科学を再構築する道具となり得るだろう。