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ネパールでの「国際青年デー」の集会について

「2013年国際青年デーに際してネパールの青年たちへのメッセージ」

一般社団法人日本人間学会
代表理事 勝本義道

ネパール青年リーダーの皆様へ

国の良きリーダーになるためには、正しいことを多く学び、良い人格を築かなければなりません。

「過去」は過ぎ去った歴史ではありますが、過去から多くの教訓を学ぶことができます。「現在」は過去からの歴史が築き上げたものです。したがって、「過去」や「現在」を変えることはできませんが、「未来」はこれから私たちの手で新しく作っていくことが可能です。一瞬先の未来でさえ私たちの力で作ることができます。

しかし、人々の考えと努力の内容により、善にも悪にも向かう可能性があります。ですから、私たちは過去を正しく学ぶことにより現在をよく知り、未来を正しい方向に導かなければなりません。

家庭には過去、現在、未来を象徴する、祖父母、両親、そして、未来を担うべき青年たちがいます。良き青年リーダーは、長老から高い知恵を学び、両親から現実の世界を学び、そして、未来に正しい理想を描き出し実現して行かなければなりません。

ネパールは、歴史的に偉大な聖人たちを誕生させた国です。私は、これはネパールが世界を正しく指導すべき能力と使命を与えられているからだと思います。ですから、現在の国の混乱は、決して悲観すべきことではなく、逆に、青年たちが未来を新しく作るために起きている希望に向かうための現象に違いありません。

そのためには、過去を批判するために時間を使う以上に、未来への理想のビジョンを示すことが大切です。現在の苦労を恨むのではなく、未来の希望と夢を語り合うことが大切です。

そうすれば、あなた方が心に描いた理想は必ず形になって現われます。ネパールは、世界の前に幸福な国のモデル国家となる日が必ず来ます。青年リーダーたちが、正しい哲学に基づいた良き人格を築いていったならば、皆さんの国の未来は明るく輝く希望の光に包まれることでしょう。

私は、皆様と皆様の国家ネパールが平和で幸福になることを心から祈っています。


 

「2013年国際青年デーに際してネパールの青年たちへのアドバイス」

一般社団法人日本人間学会
代表理事 勝本義道

1. 平和、和解、発展

平和を実現することは簡単ではありませんが、決して不可能なことではありません。戦争の原因は軍事兵器の存在自体にあるのではなく、国家の退廃は社会制度そのものにある訳ではありません。平和が実現できない原因は、人類が最も重要な平和の本質を見失ってきたからです。それは他でもない、人間自身の心が作り出した社会ですから、人間の心の在り方を変える取り組みなくして問題の解決はできないのです。

UNESCO憲章の前文に「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」とあるとおりです。さらに、「すべての人に教育の十分で平和な機会が与えられ、客観的真理が拘束を受けずに研究されることが神聖なる義務」であると謳われています。

数多くの戦争を繰り返してきた西洋の歴史から作り上げられた哲学は、近世に到って、その根本的考えが、唯物的弁証法に則った「対立と闘争による発展の原理」であり、「強い者だけが生き残る」という適者生存の自然科学的、社会学的観点でした。

現在の世界は、この思想に則って作り上げられた資本主義や共産主義によって、経済や政治システムが構築されています。しかし、当初目指した、万民の平等な豊かさや幸福な社会が実現された国家はどこにもありません。それどころか逆に、以前にも増して不平等で貧富の差の激しい格差社会が誕生し、人々の心は退廃し社会犯罪や自殺が蔓延しています。また、国内的にも国際的にも対立と闘争が繰り返され、軍事的力による不安定で危険な状況となっています。

その原因は、諸学の基礎となる哲学に大きな問題があったからです。パスカルが言ったように「人間は考える存在」であり、心に思う内容に従って行動します。ですから、考えが誤っていれば、おのずと誤った社会や国家になってしまうのです。もしも、宇宙が対立と闘争の原理で運行しているとすれば、永遠に平和を築くことはできません。強者のみが生き残る社会は必然的にエゴの蔓延する社会となり、平等な社会や、万民に等しく幸福が与えられることはありません。また、人間の本質や価値を物質におき、精神の重要性を見失えば、人間性を喪失した肉体的欲望を求める享楽的社会ができて当然です。

平和、和解、発展は、暴力的な力による革命によっては成し遂げることはできません。暴力による恐怖で作った国は、再び暴力の力で倒されます。どんなに国民が春を待っても、再び嵐がもたらされる危険性が高いのです。しかし、愛と真理によって創られた国は、永遠の平和と発展が約束されるでしょう。

ですから、謙虚な心を持って話し合い、まず和解することが大切です。そしてそこには、資本主義や共産主義を凌駕することのできる、建国の理念となる愛と真理による新しい哲学原理が必要です。そのことの大切さを、未来を築いて行く使命を持った若者たちがUN青年の日にしっかりと話し合い、深く認識して欲しいと思います。

2. ネパールのための平和哲学

ネパールは、現在、政治的に混乱した国内状況であったとしても、歴史的には偉大な宗教指導者を生み出した世界の聖地です。そして、国民は本質的に平和を愛する心を持ち、宇宙の真理に通じることのできる霊的高さと知恵を持っています。即ち、ネパールは、自国の平和のみならず、世界平和を築く上での大きな可能性が秘めているということです。

そのために、皆さんは、良き宗教指導者たちや人格的で知恵ある長老たちと交流し、歴史的文化的な良き点を学び、ネパールの良き伝統文化を生かした国家作りの理想を構築してください。多くの人の力も必要ですが、それ以上にまず大切な事は、真実な心を持って平和の為に取り組む良き人たちが結束することです。良い国家の建設は、正しい心をもった人々が最も重要な資源となるのです。皆様は、ネパールの高い精神文化に誇りを持ち、それに相応しい人格を形成し、力を合わせて平和的に運動することが大切です。

平和の哲学は、「愛と調和の哲学」です。科学と宗教が和解し、宗教と宗教が和解し、対立していた政治思想が和解し、調和を可能にするのです。また、個人主義を転換し、家族愛に基盤をおく、利他的で公益的な社会を築くための科学的・哲学的原理が提示されます。
ネパールにある伝統文化は平和の哲学を実現して行くことのできる、素晴らしい要素を秘めています。したがって、もう一度、青年たちがネパールの良き伝統文化について話し合い、確認して、その上に新しい時代を築く哲学のあり方を提案して下さい。

3. 平和と和解のためのネパールの青年たちの役割

東洋から新しい時代を開く太陽が昇ります。ネパールと日本が力を合わせることによって、世界に先駆けた新しい平和のための教育や、正しい社会が実現されていくようになるのです。ネパールには、あなた方青年たちの、情熱的な心と、未来を見つめる輝く瞳が結集されつつあります。あなた方、青年たちの手に、ネパールの国の運命も、世界の運命も委ねられているのです。

今だけの表面的な社会変革ではなく、「ネパールは世界の理想的モデル国家になる!」というスローガンの基に、100年先を見つめた、本質的、根本的な取り組みを始めなければなりません。それは、暴力的革命ではなく、愛と調和の哲学を人々の心に浸透させることです。人類の新しい挑戦が、ここネパールから、そしてあなた方青年から始められるのです。力強く前進していきましょう!!