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勉強会概要

2012年 (平成24年) 

<11月度> 人間学入門講座 第9回
社会 テーマ 「作家に学ぶ人間学講座 その3 ~森鴎外の人と業績~」
 講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

終生「民」の立場に身を置きながら小説を書き続けた漱石に対して、鴎外は何よりも「官」の人であった。今回の勉強会では、ともすると漱石の威光の陰に隠れがちな鴎外の業績について考察する。その文学の本領は何であり、わが国の近代文学にどのような影響を与えたのか。
晩年の傑作『渋江抽斎』に至る多様な作品の系譜を概観しつつ、明治という多難な時代を生きたこの偉人に人間学的なアプローチを試みる。
とりわけ、次の五つのテーマについて、参加者の方々とともに論議を深めていきたい。

  1. 今、明治の古典を読み直すことの意味
  2. 鴎外生誕150年の節目に臨んで思うこと
  3. 鴎外の『妄想』と近代人の苦悩
  4. 鴎外作品の硬質な香気の魅力とその影響力
  5. 鴎外が晩年に辿り着いた「史伝」という境地

 


<10月度> 人間学入門講座 第8回
社会 テーマ 「作家に学ぶ人間学講座 その2 ~夏目漱石の講演記録を読む~」
 講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

前回に引き続き、夏目漱石の世界を探索する。今回は、おもに漱石の講演の記録を読みつつ、明治に生きた教養人がどのような問題に直面していたかについて考える。『現代日本の開化』や『私の個人主義』などを参照し、以下のような論点に留意しながら日本の近代化の問題について考察し論議してみたい。

  1. 「明治の作家」として時代の精神を代弁した漱石の存在
  2. 漱石が明治文壇の枠の外で活躍したという逆説的事情
  3. 漱石の経歴と文明批評
  4. 西洋の近代化と日本の近代化の質的相違の問題

 


<9月度> 人間学入門講座 第7回
社会 テーマ 「日本の近代文学と人間学 ~夏目漱石の作品を視座として~」
 講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

夏目漱石は人間世界の諸相を深く見つめた作家であり、その一連の作品群は、人間学研究にとっても第一級の資料であるといえる。今回は、おもに漱石の後期の作品を概観しつつ、われわれ人間が心の中に宿している〈エゴイズム〉の問題について考察する。とりわけ、以下の三つのテーマが論議されることになる。

  1. 現代哲学と日本の近代文学
  2. 漱石の文学史上の位置について
  3. 漱石文学の特質


 


<7月度> 人間学入門講座 第6回
社会 テーマ 「人間学の現在 その3 ~現代哲学と人間学~」
 講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

20世紀の半ばに活躍したハイデッガー以後、現代の哲学は、構造主義を代表とする「思想」へと変容し、世紀末に向けてポスト・モダンの巨大な潮流にのみこまれていく。そうした流れのなかで、人間学はどのようにしてみずからの領域を形成するに至ったのか。今回は、現代における哲学と人間学の相互交渉の問題について考察する。とりわけ、以下のようなテーマが論議されることになる。

  1. 理性への信頼の上に成立した近代哲学 ⇒ その発端・展開・終結
  2. 理性主義の限界と現代哲学の登場 ⇒ 様々な立場からのヘーゲル批判
  3. 現代哲学の諸相 ⇒ 現象学、実存思想、存在論、身体論
  4. 現代哲学から現代思想へ ⇒ 構造主義、ポスト構造主義
  5. 現代思想と人間学の接点を探る ⇒ ホモ・シグニフィカンスの人間観を軸にして

 


<6月度> 人間学入門講座 第5回
社会 テーマ 「人間学の現在 その2 ~近代哲学から現代哲学へ~」
講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

前回に引き続き、ハイデッガーの哲学について考察する。その哲学の魅力は何であり、なぜ今日に至るまで高く評価されているのか。主著である「存在と時間」を参照しつつ、彼が模索し探究した問題を概観し、その哲学が今のわれわれに残した課題について考える。おもに以下のようなテーマが論議される。

  1. 西洋哲学におけるハイデッガーの位置について
  2. ハイデッガーの生涯と「存在と時間」
  3. 「存在と時間」の未完が意味するもの
  4. 「存在と時間」は何を探究した書物か
  5. ハイデッガーの哲学と現代の人間学

 


<5月度> 人間学入門講座 第4回
社会 テーマ 「人間学の現在 その1 ~実存思想の流れを追う~」
講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

ロゴセラピーや実存心身医学など、前回まで当学会の学統 について学んできたが、今回から「人間学の現在」というテーマに移る。人間学も他の学術と同様、時代とともに変遷している学問である。では、人間学が現代 において成り立つ根拠は何であるのか。また、人間学は他の諸学問とどのような連携をすべきなのか。今回は、こうした問題意識を根底に据えながら、人間学の 動機と方法など「学問の基盤」について考察する。

 


<4月度> 人間学入門講座 第3回
社会 テーマ 「日本の代表的なロゴセラピストとして活躍した、高島博先生の業績
       について学ぶ」
講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

今回の入門講座のテーマは、「高島先生に学ぶ精神衛生の技術」。 実存心身医学とはどのようなものであり、先生はどんな手法を用いて患者たちを癒していたのか。心身医学やロゴセラピーと対比しつつ、人間を四次元的な存在として捉える実存心身医学の効用と今日的意義について考察する。

 


<3月度> 人間学入門講座 第2回
社会 テーマ 「ヴィクトール・フランクルについて」
講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

人間学の創始者として有名なマックス・シェーラーと日本人間学会を創設した高島博氏をつなぐ人物として、ヴィクトール・フランクルがいる。フランクルはロゴセラピーという心理療法を確立した学者であるが、この講座では、その理論と実生活への適用について分かりやすく解説する。

 


<2月度> 人間学入門講座 第1回
社会 テーマ 「人間学の源流について」
講師 桜木 慎(日本人間学会 研究会員)

「人間学の源流」をテーマに、ソクラテスからマックス・シェーラーまでの哲学の流れを俯瞰する。後半はシェーラーの〈人間の類型学〉を批判的に検討し、人間の本質をどう見るべきかについての考察を試みる。また、20世紀の初頭に哲学的人間学が誕生した歴史的背景についても考察する。

 

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